リリー・フランキー『増量 誰も知らない名言集』幻冬舎文庫、2001年。

 リリー・フランキーの本を読むのは、『日本の皆さん、さようなら』に続いて二冊目です。
 文句なし。ともかく、無茶苦茶笑いました。夜中三時ぐらいに読んでいたので、隣の住人からは不審人物扱いされていることは、間違いありません。 
 
 リリー・フランキーのエッセイは、オーケンとか原田宗典とかプチ日記とかと一緒の系統で、独特のセンスを以てして、日常/世界の奇妙さ・面白さを見つけてくるという形態です(エッセイとはおしなべてそういうものだ、と言われたらそうかもしれないけど)。そのなかでの、リリー・フランキーの特徴と言えば、明るさというか、体育会系部活のりというか、部室で猥談とかしているようなノリと勢い。で、きっと勢いに任せて誇張したり、誇張を通り越して捏造しているんじゃ、とも想像できるけれど、そんなことどうでもよく、ひたすら楽しく笑えてしまう。センスも文章力もある、ということなんですかね。
 うーむ。あんまり、うまく説明できないけれども、ともかく面白かったということで。
★★★★☆。