吾妻ひでお『失踪日記』イースト・プレス、2005年。失踪日記作者: 吾妻ひでお出版社/メーカー: イースト・プレス発売日: 2005/03/01メディア: コミック購入: 28人 クリック: 293回この商品を含むブログ (1143件) を見る
カルトな人気を誇る漫画家・吾妻ひでお。
80年代末から「消えて」いたそうなのだが、その間の結構壮絶なエピソードを、あのかわいらしいタッチで描いている。すげぇ。
仕事に煮詰まり、脱走。ホームレスになっていた時期を描く「夜を歩く」。
配管工の仕事をしていた時期を描く「街を歩く」。
アル中を治すための、入院生活を描く「アル中病棟」。
以上、三部から構成。
思うように創作できないため?
創作に煮詰まったため?
人間関係にストレスがあったため?
原因は明示されないが、ともかく吾妻は長い彷徨を続ける。
どう見てもしゃれにならないぐらい大変だったろうに、あまり自虐的にならずに、ギャグとして描いている。淡々ととでもいうようなタッチが、逆に壮絶さを伝えてくる。
結構話題になっているようだけど、確かに面白い!
ぐぎゃっと胸を貫かれました。
★★★★★。