デスクトップ検索――「Concept Search」と「Googleデスクトップ検索」

 近年流行る気配を見せているデスクトップ検索ですが、Justsystemの「Concept Search」(体験版)と「Googleデスクトップ検索」を試してみました。

 まず最初に、「Concept Search」(http://www.justsystem.co.jp/conceptsearch/?w=shop)のほうから――
 ダウンロードしようとすると、あまりの重さにびっくり。一太郎インストールしている人間は、300メガぐらい。ダウンロード・ツール使わないときついかも。
 特徴としては、「自然文検索」。適当に、文章なり単語なりをウインドウに入れると、それを要素に分解。関連づけられている他の単語も含め、文書を検索。で、用いられている語の「重要性」に応じて、検出される。これが結構面白い。例えば、適当に憎しみや愚痴の言葉を放り込んでみると、ハードディスクから似たような呪いの文書を探し出してくれる。忘れていた自分の過去と対面できます(笑)。
 逆に、必要な文書の存在はわかっていて、その文書がどこにあるのか、というのを探すときには不向き。例えば、僕が「本棚探偵」というワードで検索をかけても『本棚探偵の冒険』の感想は上位には表示されない。どうも「探偵」で引くと関連語の「名探偵」が強いらしく、『名探偵 水野紗杜瑠の大冒険』(実業之日本社、1998年)の感想がヒットしたりする。一応、「本棚探偵」というワードに完全一致するファイルを探すということも出来るのだけれども、ちょっと面倒くさい。
 「重要語」の設定をちゃんとすれば、つまり自分の専門にあわせたチューンを行えば、自然文検索はかなり便利なのだろうとも思うが、それをしないとJustsystemさまの考える重要語がヒットするので、いまいち使えないというのも事実。
 あと、Indexの作成が遅く、動作が重いことも気になる。初回の作成に時間がかかるのはしょうがないにしても、以降の更新でもかなり重たくなってしまう。

 次に、「Googleデスクトップ検索」(http://desktop.google.co.jp/)について。
 プログラム自体はかなり小さい。20メガぐらいだったかな。ただし、インデックスを作ったりするので、500メガのHD容量が必要になる。
 Indexの作成はかなり早い。初回はそこそこ時間がかかるけど、それ以後の更新はPCの待機時間中にやってくれるのでほとんど意識しないでもOK。動作も軽い。
 さらにキャッシュも作ってくれるので、間違えて上書き保存して消してしまった文書ファイルも救出できたり、探し出せたりする。これはかなり感動した。
 あと、中国語での検索も可能だった! これもびっくり。すごいぜ。英語版・中国語版・韓国語版・日本語版が出ているので、このあたりの言語はみなひけるのでしょうね。Index作成型のデスクトップ検索で、多国語対応というのは珍しいのでは。
 検索がかけられるファイルの種類は、プラグインを導入することによって増やせるとのこと。ところがプラグインを入れなくても、一太郎ファイルは検索に引っかかる様子。ビバ!

 デメリットとしては、
*ファイルの作成時期を限定するなどの検索オプションがほとんどないこと。扱いやすいインターフェイスなのだけど、カスタマイズがほとんど出来ないのが不満ではある。
*ブラウザ上で操作するのだけど、基本的にIEにデータが受け渡されるようになっている。タブブラウザで扱いたいのだけどなぁ。

 最後に、両者の比較…。嘘。Googleの圧勝です。少なくとも僕にとっては。
・動作が軽い。
・多国語対応
 という点だけでもう十分なのに、
・Concept Searchは5000円程度。Googleは無料。
 というコスト面でも大差が…。
 
 Justsystem好きな私ではありますが、今回はGoogleさまに従うことにいたします。それにしても、本当に便利だ、すごいぜ。