新造人間キャシャーンCASSHERN [DVD]出版社/メーカー: 松竹発売日: 2004/10/23メディア: DVD購入: 1人 クリック: 113回この商品を含むブログ (396件) を見る

 公開から一年半たって、ようやく見ました、よ。
 
 さすがニューヨーク帰りの紀里谷和明の監督。ともかくなんでもかんでもスタイリッシュ。激しくCGを使い、ほとんどあらゆるものをCGで描いているが、荒い効果をかけたり、暗い色調の画面(これはロードオブザリングもそうかも)だったりで、違和感は比較的少なめ、かも。いくら金がかかっているのかわからないけど、日本映画でこれだけCGが格好いいのは始めて見たかも。

 あと漫画的・ゲーム的演出。最近だとみんなやっているのかもしれないけど、アクションシーンにいきなり集中線が出たり、バストショットが挿入されたりとか、すげぇ頑張っているぜ、という印象。他にもニューガンダムの魂集まるシーンとか、サクラ大戦ばりの敵ロボット・巨大機関車とかもあり。そういや、戦車とかのデザインも格好いいです。

 で、スタイリッシュ成分は申し分ないのですが、お話としては評価がなかなか難しいところ。東浩紀いうところの「動物的=萌え」とでもいうのか、伏線とかあまり気にせず、なんか印象的な要素・小話を積み上げているので、映画のストーリーラインがよくわからず。つーか、ストーリーラインどころか、時間の経過や場所の間隔も(漫画的に折りたたまれているからかもしれないけど)、見ててさっぱりわからず。これが許せるか許せないかで、この映画を受け入れられるか決まるんでしょうね。

 おいらは、剛速球なストーリーのぶちぶちさと冗長な台詞シーンについていけず、早送り機能を多用してしまいました…。映画館では無理だったな。

 絵の作り・スタイリッシュさ・メカの造形というところが、プラス。ストーリーのなさ加減、台詞の冗長さ、あと壊滅的に下手な役者がマイナスというのが、感想であります。

★★★☆☆。