『再見 また逢う日まで』再見 また逢う日まで デラックス版 [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2004/09/24メディア: DVD クリック: 4回この商品を含むブログ (21件) を見る

◆内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
 本国中国で大ヒットを記録、ある兄弟姉妹の絆を綴った感動ドラマ。突然、両親を亡くした4人の幼い兄弟姉妹。4人はそれぞれ違う里親に引き取られ、離れ離れになってしまう。20年後、外国で成功を収めて帰国した長女は3人を探そうとするが…。

 中国語タイトルは、『我的兄弟姉妹』。
 一家の幸福な時から離散にいたるまでの過去のストーリーと、現代の集結の話が相互につむがれていく。
 映像も美しいし、話も結構良くできている。ちと泣かせモード全開過ぎではないか、ということで受け入れられない人もいそうだけど。
 印象的なシーンとしては、次男と主人公=長女の食事シーン。苦学生の弟は割れたメガネを買い換える金もなく、ステーキの食い方も知らない。時の流れは残酷なのね、もはやこの姉弟のあいだに共通言語はありえないのではないか(主人公のマネージャ=彼氏は中国系っぽいけど中国語がド下手で英語で主人公とコミュニケーションをとっている。主人公もきっと中国語よりも英語を話す機会が多いのでしょう)。
 こんないろいろ思わせるシーンが満載。幸福のメタファー=「そり遊び」とかも泣かせます。つーか、授業で見たのだけど、泣いた。
 ただラストがいまいち。最後、感動の大団円に向けて、急速にご都合主義的に話が収束する。肝心の長男の話もなんか適当に終わったし、末娘もギャル・ライフをなんとなく卒業しているし。最後、無理矢理いい話にしなくてもよかったのでは、と思わせます。

 日本だって同じように貧乏な過去があったわけですが、でもこの映画は現代日本を舞台として成立し得ないであろうのは、当然、現在に「貧乏」があまり見えなくなっているから、かな。中国だとそこいら中に「貧乏」が転がっているわけで、舞台設定としても見るものの感情としても、過去と現在の二つのストーリーが違和感なく接合できるのかな、とか思いました、よ。

 ★★★★☆。