『如果・愛 Perhaps Love』

◆出演
周迅(ジョウ・シュン)/金城武(カネシロ・タケシ)/張學友(ジャッキー・チュン)/池珍煕(チ・ジニ)/曾志偉(エリック・ツァン)/呉君如(サンドラ・ン)/
◆監督
陳可辛(ピーター・チャン
◆2005年

 授業で見た映画シリーズ。

 金城武=映画スター男、周迅=映画スター女、張学友=映画監督の三人のラブ・ストーリー。ある映画の撮影で集った三人。しかし、金城と周には因縁がっ。10年前、二人は明日の成功を夢見て、貧乏を堪え忍ぶ恋人同士だったっ!しかし、周は成功のためにプロデューサーと寝る(今時ないだろっ)必殺技をかまし、金城のもとを去り、映画監督のもとへ走ったのであった。
 んでもって、10年前に呪縛されたままの金城君と、商業映画しかとれなくなったぜとうそぶきながら、周が去りそうになると、おろろーんと動揺をかます張学友の間で周はゆれまくるのであった。

 という話でいいのかな。
 箇条書き的にポイントを書くと、

・ミュージカル仕立てにしてあるが、張学友以外は歌がド下手。踊りもみなみなぎこちないのは、ちと辛い。
・映画内映画の入れ子構造。現在、映画、過去のシーンが入り乱れる。がんばらないと今のシーンがいつなのかわからなくなる(笑)。池珍煕が狂言回しというか、喪黒福蔵みたいな役回しで出てきていることからもわかるようにちとファンタジーの要素があり、映画シーンと過去シーンが混淆していきます。
・画。雪に赤のコート。雪に血。黒のロングコートを着たまま、水に浮かぶ金城君など、綺麗な絵作りも頑張っております。

 となんか皮肉っぽい書き方をしてしまうのは、どうも楽しめなかったから。何故だろう?金城くんがあんまり好きじゃないとか、ダメ・ミュージカルつらいとか、こういうぬるすぎるラブストーリーは好きじゃないとか、個人の趣向が大きく影響しているのかしらん。

 普通なら最期まで見なかったような気もしますが、周迅にくらくらとやられてしまい、ついつい見通してしまいました。過去時代の活発モード、現在の氷の女優モードの使い分けも見事。ググると、「小さな中国のお針子」のヒロインらしい。見ていないや。これから追いかけるぜ、と思う次第。でも歌と踊りはもう少し頑張れ。

 ★★★☆☆。