横江公美『第五の権力 アメリカのシンクタンク』文春新書、2004年。第五の権力 アメリカのシンクタンク (文春新書)作者: 横江公美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/08/21メディア: 新書購入: 5人 クリック: 36回この商品を含むブログ (20件) を見る

 シンクタンクとはどのような存在か。政府役人の供給源=「回転扉」、有名シンクタンクの紹介、ビジネスとしてのシンクタンク、などについて、ざくざくっと紹介した本。

 シンクタンクについてのあれこれ、といったおもむきで、本としてあまり面白くなかった。また、つっこみも弱く、シンクタンク非営利団体だけどビジネスでばりばり稼いでいる。政治的には中立だけど近年のシンクタンクは支持政党を鮮明にしてきている、といった建前と実態を適度に濁した表現で終わり、あまり奥深いところを語ってくれていないのでは、と思う。浅いというかね。

 筆者は自称「シンクタンク・ジャンキー」であり、ワシントンのシンクタンクのレセプションに出まくるところから、自分のシンクタンクを作るところにまでいってしまったとのことだけれども、なにが魅力でそうなったのかもあまり伝わってこないです。

 シンクタンクってなにさ、ということを知りたいと割り切って、読むならばまあいいかも。

★★★☆☆。