くらもちふさこ『月のパルス』1・2、集英社、2004年/2005年。月のパルス 1 (クイーンズコミックス)作者: くらもちふさこ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2004/09/16メディア: コミック購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (39件) を見る月のパルス 2 (クイーンズコミックス)作者: くらもちふさこ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2005/05/19メディア: コミック購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (48件) を見る
主人公くんは、有名なファッション・デザイナーの御曹司。
金には不自由していないが、パパとママの抑圧を受け、日々息苦しく暮らしている。でも、やっぱり金には不自由していないし、ルックスもいいので、もてまくる。
そんな彼には誰にも言えない悩みがッ。
彼には、他の誰も見えないような、霊のような、黒い雲のようなものが、街をふわふわと浮遊したり、人に取り憑いているのが見えたりするのだ……
という感じで、怪しくはじまるストーリー。
彼のつまらない日常が、どんどん非日常に汚染されていくのだな、と理解しつつ、わくわくしながら、読み進めました、よ。
くらもちふさこの、ちょっと崩れたような線がなんか激しく恐怖をかきたてます。なにげなく会話しているシーンでも、心をざわつかせようなものがあるというか。素晴らしいサスペンス力ですな。
ところが、ところが、ところがー。
ネタバレにならないようにいうと、僕の思惑とは全く真逆の方向に進むストーリー。味のある、落ち着いたラスト、運命の恋愛のお話にっ。
つーか、帯とかよくみてみると、
◆出版社/著者からの内容紹介
遊馬宇太郎、16歳。ある日突然見えるようになった異世界、そして時折そこに姿を現す少女――。不思議な力がもたらす運命の出会いの行方は? 純愛きらめくラブ・ファンタジー。
うげげ。ちゃんと書いてありますな。それにしても、あの不安をかき立てる絵で、「運命の出会い」「純愛きらめくラブ・ファンタジー」かよぉ。
高校生、思春期の不安にもほどがあるだろー、とか思いましたが、自分が勝手に騙されただけなので、なんにも言えないですけどー。
★★★★☆。