「活きる」活きる 特別版 [DVD]出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ発売日: 2003/11/27メディア: DVD クリック: 5回この商品を含むブログ (39件) を見る

 授業で見たDVD、第二弾。原題は「活着」。なぜだか日本語タイトルのパッケージ。他の中国映画の海賊版も日本語タイトルを装着したものが多い。不思議だ。
 でもってパッケージを見たフランス人留学生が、日本映画と誤解。何故見るのか、と憤慨。彼が見た唯一の日本映画は「バトル・ロワイヤル」であり、「日本映画=キチガイ」との認識を得たとのこと。彼の日本映画観を反転させるためには、何を見せればいいのでしょうか?

 んでもって、映画ですが、1940年代から80年代ぐらいを舞台に、高等遊民の福貴くん一家が遭遇する悲喜こもごものお話。基本的に「禍福はあざなえる縄のごとし」がベースであって、賭博で負けて家を失う→家を奪ったやつが地主として処刑される、共産党の捕虜に→解放軍に歌を歌ってあげて賞状、みたいな感じであります。

 家の近くの街並みが時代を変えて映し出されるのですが、革命前夜のいかにも中国な感じから、大躍進、文革と変化する様はなかなか面白い。毛主席、共同食堂、地方での製鉄、文革の黒五類の打倒など小道具も満載。

 薄暗い明かりをベースにした画面作りも綺麗です。特に影絵は素晴らしい。生で見たくなりました。このチャン・イーモウが、後に「ヒーロー」とかの原色バリバリ使いになるのは謎です。アテネ五輪の閉会式もちと辛かったよね。

 ★★★★☆。